生き物はいろいろな戦略を駆使して暮らしています。
その中には、「他の生き物が食べない毒のあるものを食べる」「その毒を体内に蓄積して食べられないようにする」というものがあります。
アサギマダラは2000Kmもの長距離を渡ってくるといわれています。日本に着いたアサギマダラはキジョランというツタ性の植物に卵を産み、幼虫はアルカロイド系の毒のあるキジョランの葉を食べて育つため、チョウになっても体内に毒を持っていて鳥に食べられることがありません。
ふわふわと優美に飛ぶアサギマダラは人気のあるチョウですが、「食べられる恐れがない」というのが、その飛び方の秘密だそうです。
そして、もうひとつの戦略は「ものまね」。そうしたアサギマダラの飛び方をまねて鳥に食べられないようにするゴマダラチョウの仲間がいるのだそうです。
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