人材確保にはコストがかかるって、本当?

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最近、転職サービスのCMがネットでもTVでも激増した印象があります。転職はかつてと比べると、思った以上にごく普通のことと捉えられているようです。

現在の日本企業の最大のお悩みの一つは、人材不足。優秀な人材を集められない、採用しても採用・教育コストを回収できないうちに退職してしまう、という話があちこちから聞こえてきます。

一方で、私は大学の講師として、ファシリテーション論の授業を行なっています。その中で学生に決めてもらうテーマには、毎年「就職」が上がり、率直な意見が交わされます。その様子を見ていると、今の若者が少し上の世代とは、明らかに異なる価値観を持つことが肌で感じられます。

ではどうしたらいいのでしょう? 企業側からよく出る答えは「給与を上げる」「福利厚生を充実させる」「知名度を上げる」・・・特に地方の中小企業にとって、コストのかかる施策を打てるか、またそれでどれくらい成果が出るのか? そもそも今以上のコストをかけられるのか?・・・悩ましいポイントですね。

ですが、コストがあまりかからず、その上 成果を上げる方法があるとしたら?

・認知の向上:「なぜこの会社で働くのか?」を徹底的に言語化して応募する。ビジョン、ミッション、バリュー、働く魅力、成長機会等を示す。

・求める人材像を明確に:「なんとなく」「感じがいいから」ではなく、「タスクが危ういときには助けを求める」(主体性)、「月に1冊はビジネス書を読んでいる」(成長意欲)等、行動に着目した人材を採用する。

・キャリアパスの明示:この会社で働いたら、将来どういう自分になれるのかを描くサポートを行う

・入社後のオンボーディング:新入社員が早期に組織に慣れ、戦力化するまでを支援する

・定期的な1on1:新入社員の状態を把握することにより、本人の中で「辞めたい」となる以前に話を聞くと共に心理的安全性を高める。

以上のように箇条書きすると、実現可能な気がしてくるかもしれませんが、そこに至るまでには、自社のMVVを明確にしておく/社内にしっかり浸透させておく、そもそも社員は何のために働きどこに向かおうとしているのか知っておく、社内のコミュニケーションが円滑になっている、等々の「土台」が必要となってきます。

「土台」を作った上で「新しい仲間」を迎え入れる企業は、かならず成長・成功します。優秀な人材を採用・育成して、共にイキイキと働ける会社を創っていきましょう。

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