自然から学ぶ「信頼関係」(1)

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私がずっと以前に撮影したこの写真には、2頭のイルカが、手(ひれ)をつなぐようにして泳ぐ姿が写っています。

言葉も、約束もない。それでも、同じ方向を見て、同じリズムで進んでいる。

見ていると、「信頼」とは何かを考えさせられます。

2頭の関係もさることながら、このアングルで撮影できたことは奇跡とも言えます。つまり、「2頭の間にいる」「2頭の上にいる」ことが、まさに奇跡だったのです。野生生物は危険に敏感です。2頭の間に割って入り、しかも「自分の上」に私をいさせてくれた、ということは、私のことを信頼してくれた証です。

信頼は、説明して得るものではなく、契約で保証されるものでもなく、日々の小さな動きの積み重ねの中で、静かに育つものなのかもしれません。

イルカたちは、「裏切られないか」を確認し合ってから泳いでいるようには見えません。相手が隣にいることを前提に、自然に体を預けています。

組織やチームでも、同じ場面を見かけます。信頼があるところでは、細かな指示がなくても、人は前に進む。逆に信頼が揺らいでいると、正しさやルールをどれだけ重ねても、動きは重くなる。

信頼とは、「相手を信じる決意」ではなく、一緒に動き続けてきた時間の副産物なのかもしれません。

この写真を見ながら、ふと思います。
私たちは今、誰と、どんな距離で、どんなスピードで泳いでいるのか。
そして、手を離さずに進めている関係は、どれくらいあるでしょうか。

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