「ほめ活かし」

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「ほめ殺し」*という言葉が一般的に知られるようになってからずいぶん経ちますが、個人的には10年以上前から、「ほめ活かし」という概念があってもいいのでは?と考えています。

例えば、

Aさん:「あ、髪型変えた? すごく似合ってる!/夏らしくて、いいじゃない!/あなたの雰囲気にピッタリ!」

というのは、女性同士で珍しい会話ではないかもしれません。

その答えとして想像できるのは、

Bさん:「そうかなあ・・・このあたり・・・ちょっと切りすぎちゃって」

「こんな色に染めちゃって、年相応じゃないかな?」

という謙遜の言葉です。ですが、英語の世界では必ずと言っていいほど、

「Thank you!」

という答えが返ってくるでしょう。

日本人の答えの背景には、「謙虚は美徳」という概念があるでしょう。ほめられて、ちょっと照れくさいというのもあるかもしれません。

Aさんは「すごく似合って〜」からの後半で、Bさんをほめています。

「ほめる」という単純なやり取りの裏には、たくさんのプロセスが詰まっていると思います。

  1. AさんがBさんをほめるためには、相手のことをよく観察して「ほめポイント」をみつける必要がある。
  2. Bさんは、自分の変化に気がついてもらったことにより、「興味を持ってもらっている」「自分はそれくらい大切な存在だ」ということを無意識に感じる。
  3. よって、Bさんは「足りないところ・ダメなところ」を返す代わりに、まずAさんの承認に「ありがとう!」「うれしい!」と返して、Aさんにもらった「ギフト」をしっかりと受け取るといかがでしょう? 照れくさければ、言い訳はその後にでも。(笑)

ここで言う「足りないところ・ダメなところ」はアプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)で、「欠損している部分に注目する」deficit approach(問題解決アプローチ)であり、「ありがとう!」「うれしい!」は「すでにある強みに注目する」positive approach(ポジティブアプローチ)に当たります。

(C) J. Logan Ph.D

ポジティブアプローチは、組織開発の分野だけでなく、日常の細々とした場面にも応用することのできる大切な要素です。そして、こうしたやりとりを試してみると、会話のエネルギーが高まり、なんだか楽しくなってくることに気がつくでしょう。(実際に私はこのブログを書いているだけで、すでに楽しくなっています!)

こうしたことが広まっていけば、社会そのものももっとイキイキとした楽しい場所に変わるかもしれません。

*「ほめ殺し」の意外な歴史的・政治的背景はこちらをご覧ください。Wikipediaほめ殺し

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