経営者と「一緒に困る」

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「困ったときは、相談してください」
そう言われることは多いけれど、実際に“困っている最中”に誰かがそばにいることは、案外少ないものです。

私が大切にしている姿勢のひとつに、
「経営者と一緒に困る」
というものがあります。

一見すると、心強さとは逆の言葉に聞こえるかもしれません。
解決策を示せない、答えを持っていない、頼りない存在。
そんな印象を与える可能性もあります。

けれど、経営の現場で本当に孤独なのは、
「正解を出さなければならない人が、一人で困っている状態」ではないでしょうか。

一緒に困る、というのは、
代わりに考えることでも、上から導くことでもありません。
目の前の状況を急いで整理しすぎず、
「まだ言葉になっていない違和感」や「整理しきれない迷い」を、
そのまま横に置いておくこと。

それは、伴走の出発点です。

伴走とは、先に答えを持って走ることではありません。
同じ景色を見ながら、立ち止まり、悩み、
「どこに向かうのか」を一緒に探すこと。

不安や迷いを早く消そうとしない。
「困っている状態」に耐えられる関係性をつくる。
そこから初めて、経営者自身の言葉や決断が立ち上がってきます。

経営者と「一緒に困れる」かどうか。
それは、信頼の深さを測るひとつの指標なのかもしれません。

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